スマイルフェスティバル 平成22年5月16日

 早朝からのパネルディスカッションにもかかわらず、83名もの来場者がありました。コーディネーターを務めてくださいましたのは、竹井早葉子氏。NPO法人かなざわ総合スポーツクラブクラブマネジャーで、健康運動指導士であります。

 パネラーには各専門分野から日本障害者スポーツドクターの奥田鉄人先生、理学療法士の小川鶯修先生、グループホーム施設長の高橋和子氏、石川県障害保健福祉課の細川由美子氏の4名をお迎えし、障がいを持っているご本人、三宅隆氏、村上茂氏、藤本保恵氏、I氏の4名の計8名で質疑応答しました。

 質疑応答の内容としましては、障がいを持つ方のスイミングとの出会い、施設や周囲の理解や協力について、バリアフリーについての熱い想いなどを語っていただきました。

 

その後プールで交流を行い、午後からは金沢都ホテルにおきましてチャリティランチ会を行いました。

 このランチ会の目的は、10月1日~8日にかけて台湾で開催されます「ダウン症世界水泳大会」に出場する渡辺歩君を激励・支援することであります。たくさんの方に応援していただき、寄付をいただくことが出来ました。渡辺君も少し緊張しながらも皆さんの応援に答える決意表明をしました。

 白山市出城太鼓保存会の太鼓演奏と琴習会旭が丘教室のみなさんの大正琴の演奏で会を盛り上げていただきました。

 ご参加いただきました皆様、ボランティアでご協力いただきました皆様大変ありがとうございました。

最後にピュアネットの会員さんの為に四方健二さんが作ってくださった詩を東聡さん(金沢大学教育学部4年生)が心をこめて朗読してくださいました。バックミュージックは四方さんの大好きなコブクロの「蕾」のオルゴール演奏で。

「包まれて」   四方健二 作

波紋が浮かぶ

一重 二重    

波紋が広がる

三重 四重

 

波紋が波紋を揺らし 

水面に描くハーモニー

波紋が波紋を連ねて 

弾けて躍る滴の珠

 

表を滑る小波

底を駆ける小波

 

浮遊する光

浮遊する音

 

水は揺りかご

泡が語る夢物語 

流れが歌う子守唄 

 

そっと身体を委ねれば 

柔らかな懐で包んでくれる

 

右手で一掻き

恐れは消える

左手で一掻き

苦しみは消える

 

右足で一蹴り

怒りは消える

左足で一蹴り

悲しみは消える

 

澄んだ水に映る澄んだ心 

掬い揚げた水に明日が煌めく

プロフィール

四方 健二(よも けんじ)

1967年、能登町出身。県立医王養護学校卒業。進行性筋ジストロフィー症のため国立病院機構医王病院で長期療養生活を送る。

詩文集に「軌跡」(1993年)「雫」(2000年)など。1995年に第11回障害者ありのまま記録大賞 詩部門 大阪誠奨励賞、2006年に詩集「羅針盤」で第34回泉鏡花記念金沢市民文学賞を受賞。

(読売新聞「読むミルク」より)

四方健二さんのホームページ

http://www2.spacelan.ne.jp/~deepblue/index.html